エネルギー収支が良い

 太陽光発電は日々の操作や調整が全く必要ありません。
どのような発電方式も、その設備を製造したり運用したりするにはある程度のエネルギー(燃料や電力)を投入する必要があります。
太陽光発電は、その殆どが原料精製や設備製造時のエネルギーです。
使用したエネルギーより発電で得たエネルギーが多くなることが必要で、より多く発電できるほどエネルギー収支が良いことになります。

 エネルギー源としての性能を示す指標に、エネルギーペイバックタイム(EPT)とエネルギー収支比(EPR)があります。
エネルギーペイバックタイムはライフサイクル中に投入したのと同量のエネルギーを発電によって節減できるまでの時間のことです。
太陽光発電の場合、ライフサイクル中の投入エネルギーはその殆どが設備の生産エネルギーであり、これにメンテナンスや廃棄時のエネルギーが加わります。

 設備の欧米の複数メーカーを対象とした近年の調査結果では、エネルギーペイバックタイムは欧州南部の場合で1.7~2.7年、欧州中部で2.8~4.6年です。
日本での現状に基づく2007年度の調査では、1~3年程度となっています。 
エネルギー収支比は生産から廃棄までのライフサイクル中に外部から投入されるエネルギーと発電により回避されるエネルギー消費の比です。
ライフサイクル全体を対象とした計算ならば、寿命をエネルギーペイバックタイムで割って求めることができます。
日本における一般的な値は、稼働期間20年で8~14倍、30年で12~21倍となっています。

 また太陽光発電は発電用の燃料が要らず、設備も容易に解体・リサイクルできるため、持続的な利用が可能です。
これは再生可能エネルギー全般に共通する特長で、枯渇性燃料に比較してエネルギー安全保障上のデメリットもありません。
さらに温室効果ガスの排出量も低く、製造時などに排出されるものを全て含めても、現在実用化されている技術ならば17~48グラムで、化石燃料による火力発電の519~975グラムのわずか数%で済むと見積もられています。